【書評】メモの魔力 前田裕二

書評

メモの魔力を読み終えた。

The magic of memos

この『メモの魔力』ってタイトルが、僕はどうも苦手だった。

胡散臭さがあって、また装丁がスピリチュアルな感じがして嫌だった。

特に“魔力“って言葉に。

僕個人として、スピリチュアルな話はあまり好きではなくて。(このあたりは、うちの親父に起因してるので詳細は伏せます。)

そんなメモの魔力だが、たまたまテレビで前田さんが出ていたのを見て、本屋に行く度に気になっていた。

メルカリで、ふと調べてみると、¥350と破格で売られてるのを見て購入。

なんで安かったかと言うと、マーカーペンの落書きがちょっとだけあったから。これだけで破格になるのだから嬉しい。

読みはじめたメモの魔力は、最初のイメージとは全く異なり、スピリチュアルの“ス”の字も出ない論理的なものだった。

では、何が魔力なのか?

それは、メモには”凄い力(魔力)”があるというのを表現してる。

では、どんな魔力か?

アイデア出し〜取りまとめ〜転用まで、自分の思考の全てを、そこにまとめる事ができる。

知識の蓄積。

そんな前田さんのメモのやり方を紹介しているのが本書。

前田さんは、壮絶な人生を歩んでいて、小さい時に両親を亡くし、歳の離れた兄と生活してきた。大人になる過程で、自分を磨いてきた。

そんな前田さんは、小学校の時からメモを続けてるらしく、常に気づいたことをメモし、また前田流のメモのノウハウを紹介している。

ファクト(事実)→抽象化→転用

これを常にメモにまとめていく。

最初、抽象化やら、転用やらの意味が良く分からなかった。この辺は語彙力がないだけなんだが、要は本質を考え、気づきをとらえ、何かに水平展開する感じ。

よく発明家が、失敗の産物が大ヒット商品を産んだってのがあるけれど、あれに近い事をメモで常に行う。

例えば、

【事実】ドラえもんは皆んなに愛されている

【抽象化】青くて丸いものは愛される

【転用】青い丸をデザインした服を売る

こんな感じ。

因みに、これは私の完全な創作です。

多分、全然本質を捉えてないので、抽象化は良いとしても転用はマッチしてないと思う。

こんな事をつねに続けているのだから、凄い。

起きている間のほぼ全ての時間、何かを考えているのではないだろうか?

前田さんには、今までの自分の思考のほぼ全てがメモとして蓄積されており、生きてきた人生の大半をメモを見れば分かる領域にきている。

ここまで来ると”メモの狂気”だ。(本書の中で、前田さんが自分で言ってます。)

正直、これを見た時、

「うわ、めんどくさ」

と思ったのと、

「これは、なかなか出来るものではない」

と思った。

のと同時に、これを常に続けることで、確実に力はつくとも感じた。

やはり、人がやらない事をするのは、差が出るのだ。

魔力とか言ってるけど、完全なる努力の賜物。

前田さんは、これをずっと続けることで、人よりも気づきが多く、アイデアが豊富で、色んな展開に持っていく力があるのだと思う。(仕事ぶりはよく知らないけど、多分凄いと思う。)

正直、これを実践するのはなかなかハードルが高い。

やったとしても継続できる気がしなかった。

ただ言えるのは、これをする事で、普段、何も考がえずに過ごしてしまっている日常から、膨大な情報が得られ、昨日までの世界と全く違う世界になるだろう。

メモのとりかたはともかくとして、普段からメモを取る事で気づいた事をメモし、記録に残す事で、転用できるアイデアを蓄積し、何かを変えていく一つの方法である事は間違いない。

まずはメモが取りたくなるメモ帳を買い、メモが取りたくなるペンを買う事で、メモに慣れることからはじめたいところだ。

そしてそのカバーをレザークラフトで作りたいところだ。

大阪在住。

激しい息子と、超絶イラチの娘を持つ、二児の父。

1LDKに住む。
狭いので引越したいが・・・。

レザークラフトや普段色々と思っている事とか、綴ってます。

不動産投資やってみたいんですが、なかなか踏み出せず。

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